
以前、APS工場が業界初となる「スーパークローン 69385」を搭載したパイロット・ウォッチ・クロノグラフをリリースし、大きな話題となったことを覚えているでしょうか?
当時から「次は間違いなくポルトギーゼの番だ」と予想していましたが、ついにその時が来ました。今週、APS工場から待望のIWC ポルトギーゼ スーパークローンが登場しました。ホワイト、グリーン、シャンパンの3色が同時リリースされました。
今回は、長年の課題であったムーブメントの安定性を克服したとされる、この新作について徹底解剖します。
さらば7750問題?スーパークローン 69355ムーブメントの実力
これまで市場に出回っていたポルトギーゼ レプリカといえば、ZF工場やAZ工場製が主流でした。しかし、これらには共通の弱点がありました。それは搭載されている「アジア製7750ムーブメント(SH7750やDD7750)」の安定性です。
多くのユーザーが精度の不安定さや故障のリスクに悩まされてきましたが、今回のAPS工場製は、新開発の「スーパークローン 69355ムーブメント」を搭載することで、この問題を根本から解決しようと試みています。
6時位置にスモールセコンドを配置するこのレイアウトにおいて、専用設計されたクローンムーブメントを採用したことは、IWC レプリカの歴史における大きな進歩と言えるでしょう。
正直レビュー:刻印とストラップの課題
最高のIWC N級品を目指すAPS工場ですが、完璧ではありません。ここで正直な辛口レビューも加えておきます。
- ムーブメントの刻印: 新しいスーパークローン69355は機能的には優秀ですが、装飾面では課題が残ります。プレートやローターの刻印が、純正品に比べて非常に浅いのです。彫り込まれているというよりは、プリントされたような薄さで、文字の太さも純正より細く見えます。これはAPS工場がジャガー・ルクルト(Cal.925)を出した時と同様の癖と言えます。
- ストラップの質感: 付属のブラックレザーストラップはカーフスキンにワニ革の型押しをしたものです。純正のアリゲーター革に比べると光沢が強く、少し不自然なテカリがあります。
より本物に近づけるためには、アフターマーケットで販売されている本物のアリゲーターベルトに交換することを強くおすすめします。それだけで、時計全体の格がグッと上がります。
デザインとラインナップ:定番の白×金も健在
今回リリースされた中には、最も人気のある「ホワイト文字盤×ゴールドインデックス」も含まれています。 ムーブメントの改良が必要だったかについては賛否あるかもしれませんが(以前のDD7750でも十分安定していたという意見もあります)、新しい技術への挑戦は評価に値します。
ただし、いくらIWC ポルトギーゼ レプリカといえども、クロノグラフ機能の頻繁な使用は避けたほうが無難でしょう。機械への負担を減らすことが、長持ちさせる秘訣です。
まとめ:APS工場製ポルトギーゼは新たな選択肢
刻印の浅さやストラップの質感など、細かな改善点はありますが、専用ムーブメントを搭載したこの新作は、これまでのポルトギーゼ スーパークローンとは一線を画す存在です。
特にムーブメントのの安定性を重視したい方にとっては、ZF工場製を超える有力な選択肢となるでしょう。最高ランクのIWC ポルトギーゼ N級品として、IWCファンの期待に応えうる一本です。


























